２４ヶ月家賃滞納【2019-05-13更新】 | 調布の不動産のことならサイトーハウジング

ブログ　「２４ヶ月家賃滞納！その原因とは？」の巻　2019-05-13

通常の賃貸借契約は２年間で契約期間が満了となります
その前に契約更新手続きをするか否かの通知を入居者に送ります

更新しないで退室されるか更新の手続きをされるかの判断をして頂く通知というわけです

その方も契約期間の満了が２ヶ月後に近づき家主さんに新賃料について相談しようと連絡を入れました
「○○アパート１０１号室○○さんの更新時期が近づいています賃料はいかが致しましょうか？」
平成初期の頃は更新時に５％前後の賃料値上げがありましたので確認をしています

「○○さん・・・？」
「はい○○さんです」
「どこのアパートだったかな？」
というのも
その方は大地主さんでアパートは数棟所有し部屋数としても６０室を超えています
その他に一戸建てや駐車場に店舗や倉庫
１００を超える入居者を抱えていましたのですぐにピンとこないのもわかります

「○○さんって人会ったことがないな・・・」
家主さんは会ったことがないと言っています

入居者の皆さんは月末になると家主さん宅へ家賃を持って行っていました
２年分の家賃帳というものがあって何月分と書かれているところに家賃を受け取った日を書き込み家主さんは受け取りの印鑑を押します

会っていないと言うことは・・・

入居者本人に聞いてみることにしました
アパートを訪ね本人に確認をとります

「○○さん更新の時期が近づいてきました」
「はぁ」
二十歳になったばかりの男性です

「家主さんにお会いしてますか？」
「いえ・・・」
「っていうか家賃持って行くときに会いますよね？」
「・・・」
「家賃・・・払っていないです」
「！？」
「いつから払ってないんですか？」
「いつからって・・・最初からです」
なんと入居してから一度も払っていなかったのです

「な・ん・で？」
自分でもおかしな質問だと思いましたが他に聞きようが無かったです

「なんで一度も家賃払っていないのかな？」
「誰にも何も言われないので・・・」
もちろん契約時に家賃は月末までに翌月分を家主さんに払うよう説明してあり
家賃帳も渡してあります

「払わなきゃダメじゃない」
当たり前のことを言っています

「はぁ」

連帯保証人である親御さんに事情を説明したところ物凄く驚いて
２年分家賃である１２０万円はすぐに家主さんの口座に振り込まれました

私としては
家賃を払わなかった入居者も入居者ですが
家賃を受け取っていなくても気が付かない家主さんも家主さんと思い
家主宅へ確認に行きます

普段どのように家賃の受け取りをされているのか気になり寸劇仕立てでやってみようと思いました

「僕が入居者だとしてやってみましょう」

「こんにちは家賃を持って来ました」
「はいご苦労様」

家主さんが家賃を受け取ったあとの作業を確認したかったのです

家賃帳とお金を渡すふりをします
「はいはい」
家主さんが受け取るふりをします
大きな下駄箱の上にある缶に手を伸ばします
「もらった家賃はこの缶の中へ」
一辺が２０センチほどの恐らくはお煎餅が入っていたと思われる缶に入れるふりをしてくれています
「それから・・・」
缶の横にあるペン立てからボールペンと印鑑を取り出し私に手を差し伸べます
「お帳面出して」
私が家賃帳を出すふりします
「お帳面に日付を書いて・・・印鑑を押す」
「はいご苦労様」
家賃帳を返してくれるふりをしてくれました
「はいおしまい」
「・・・！？」
「おしまいじゃないですよね？」

これでおしまいだと家主さん側としては
いつ誰から家賃を受け取ったかという記録が残りません

原因はこれだ

どっちもどっちなんだと思いました。


つづく
 

ページ作成日　2019-05-13